〜 筆の製造工程 〜

中津筆工房の筆作りの工程のあらましです。


『1〜4は、毛の下準備』

1、 毛炊き・・・布に包んで、湯の中に入れて約8時間炊き油抜きする。
殺菌消毒にもなる。 その後、乾ききるまで陰干しする。
2、 毛もみ・・・もみがらの灰(粒子が細かい)で目に見えない微細な傷を付けることによって、ふくみがよくなる。及び、毛の脂肪分を取り除く。
  (風呂場で、灰まみれ)・・・・・・・・・約、一日仕事
3、 火のしをする。・・・紙に包んでアイロンをあてる。
4、 寸出し・・・1寸3分5厘〜7分5厘まで、11種の長さに選り分ける。(毛を切るのではない)
・・約、二日仕事


『5〜16は、種類ごとの製筆工程』

5、 毛組み・・・筆の種類によって毛組みが変わる。
    それぞれの長さの毛を、逆毛返し、さらえをして、寸切りをする。
  内訳は、門外不出のものです。
6、 盆混ぜ・・・盆の上で、ばらまいては、まとめる。 7回繰り返す。
7、 再び、火のしをする。・・・紙に包んでアイロンをあてる。
8、 逆毛返し〜さらえ ・・・悪い毛を取り除き、毛の方向をそろえる。
9、 筆穂作り・・・駒に毛を入れて、ガラス板の上で振りながら、筆先、穂の形を整えて、麻の緒で くくる。(この技法を 振駒と、呼ぶ)
10、 穂先の仕上げ・・・半刺し(ハンサシ)、爪先で、不要な毛を取り除き、筆先の仕上げをする。
11、 緒じめ・・・麻の緒を締め直し、あと2段くくる。
12、 小軸作り
13、 小軸入れ・・・筆穂を小軸に入れて引き落とす。 
           (赤の小軸をもう一段入れる種類もある)
14、 くり込み・・・親軸に、小軸を入れる。
15、 仕上げ・・・布海苔(ふのり)で、筆先を固める
16、 ラベル張り

その他
      ・軸によっては、軸染め、 軸ため(軸を真っ直ぐにする)をする。

 
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