京都 大原 三代続く面相筆専門の職人の技  一人の職人が作り上げる一筆を貴方に
中津筆工房
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〜 中津筆工房の筆について 〜

中津筆工房の筆の特徴としては、盆混ぜ(ぼんまぜ) ・ 振駒(ふりごま) ・ 引き落とし、という昔からの技法にあります。毛元が小軸の中に13 〜19mm入っていますので、腰がしっかりしていますし、また毛が抜けにくいのです。

 

左写真:左から・02番 長鋒鼬面相 中 ・16番 吟面相 小 ・17番鼬毫地紋書 大 ・09番鼬毫点附 の筆の穂です。
それぞれ、穂を結わえた段階、麻紐でもう2段くくった段階、そして小軸に入れた段階の写真です。筆によっては、見えている穂の倍以上の毛が小軸に入っています。
当工房では、ほとんど鼬(いたち)の毛を使っていますが、狸(たぬき)の毛を使った筆もあります。

・ 狸の毛について

黒毛と白毛がありますが、白毛の方が少し柔らかいです。 白毛は希少なので、その分少し値が高くなってます。 狸の毛はいたちの毛に比べて少し柔らかいのですが、腰が強く穂先も鋭いので、抵抗が大きい材料や金泥(きんでい)のような粘りの強い絵の具に対しても筆先が負けないため、適しています。


当工房職人が製筆に使用するこだわりの道具など紹介しながら、穂の長さ調整の仕方などについて解説させて頂きます。

〔 右写真の道具の名前 〕
金櫛(かなぐし) ・ 寸木(すんぎ) ・ 角金(かくがね) ・ 駒 ・ 手板(ていた) ・ 半差し(はんさし) ・ 小刀(こがたな) ・鋏(はさみ) ・ 出刃包丁 ・ 丸鉋(まるがんな) ・ 面取(めんとり) ・ 錐(きり) そして盆です。


  〔 左写真・天秤秤( てんびんばかり )
一つ一つの筆の穂は、何種類かの長さの毛を混ぜ合わせて作ります。それを、毛組み(けぐみ)と言いますが、その毛組みに欠かせない天秤秤です。上のは5匁(もんめ)まで、下のは200匁まで量れるものです。 (1匁は3.75グラム、5円玉と同じ重さ)

〔 下写真 〕
・09番 鼬毫点附 ・10番 貂毛書 ・11番 美保毛書 ・19番 20番 22番金泥書の穂先です。
穂の長さ調節が出来るように、軸から取れるようになっています。

 



  画像以外では、・08番 鼬面相 小 ・21番 白毛一号 二号 三号 ・23,24,25番長鋒狸面相 ・26番コリンスキー毛書 ・27番巻軸 ・28番茶軸の筆も 穂の長さ調節が出来ます。

つまり軸から取れるようになっています。乾燥して抜けることもありますのでご注意ください。
必要のない方は、お求めの際にお伝え下されば、取れないように止めておきます。

※穂の長さ調節はプロの職人でも細心の注意を払って行う作業です。

特に小軸は、割れることもありますので、よほど慎重になさって下さい。


〔 長さ調節の仕方 〕 穂(毛)を持って、決して上に引っ張らないで下さい。 
ここに中津筆工房の穂の長さ調節法・説明画像
(1). まず小軸を抜く。 小軸だけを持って、親軸(筆の軸)から上向きに引っ張って抜くと、緒が出てきます。
(2). 緒(下に出てきた麻の糸)は、半分に折って縒(よ)ってあるので、それをのばす。
(3). その緒を、筆の軸とか鉛筆に巻いて、下にゆっくり引っ張り穂の長さを短く調節する。
(4). 穂が小軸から抜けた時は、小軸の上から緒の端を入れて、やり直して下さい。
・穂の長さを伸ばすのは、腰が弱くなるのでお勧めできません。
・あまり無いことですが、毛が一本だけはねて困るようなときは、抜き取ろうとするのではなく、その毛の根元に刃をあてて切り取るのが、良い方法です。

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